つながりを大切にしたい時。人は、食事を大切にしている。
同じテーブルにつき、同じ料理を味わいながら、
かけがえのない時間を贈りあっている。
その幸福な時間の中にこそ、レストランが、
ウエディングを手がける意味があると思うのです。
挙式の一日も。そして、これからつづく一生も。
わかちあいたい喜びに出会った時。親しい人の励ましがほしい時。
レストランは、人が寄りそいあう場所になれる。
毎日のすべてを支えることはできなくても、
人生が前を向くその瞬間を、とびきり温かいものにできる。
ひらまつが、素材のひとつひとつを吟味し、
料理の腕をどこまでも磨き、サービスのすべてに、
家族を想うような心を行き届かせるのも、
そう信じるからこそ。料理を味わううちに、
いつしか、幸福をかみしめている。そんな時間を
支えつづける、それが、ひらまつというレストランです。
おいしい顔は、その人の、いちばん幸せな顔。
うれしい時も。悲しい時も。
きみは、ごちそうをつくりたがった。
幸せそうに食べるきみを見るうちに、
僕は、その意味に気づけた気がした。
おいしいものを味わう時。
人は、こんなにいい顔をする。
その顔が、うれしさを増やすこと。
悲しさを忘れさせてくれること。
きみは知っていた。
結婚が決まって、式を挙げることになって、
僕は、僕たちだけが、
楽しむ時間にはしたくないと思った。
両親に、仲間に、みんなに、
とびきり幸せな顔になってほしいと思った。
だから、このレストランに決めたんだ。
きっと僕はこれからも、
きみからたくさん、学んでいく。
そのうれしさを、ちゃんと噛みしめて、
生きていこうと思う。
味わう。それは、とても前向きなことだから。
レストランで、式を挙げたい。
彼の言葉が、はじめは信じられなかった。
お洒落な店なんて、ひとつも知らない。
わたしがごはんを手づくりしても、
多いとか、少ないとか、量の話しかしない。
そういう人なんだって、ちょっとあきらめてたから。
でも、今日を迎えて、よくわかった。
ひと皿ひと皿を、しあわせそうに味わうみんなの顔。
この顔が、見たかったんだよね。
わたしたちをずっと見守ってくれた人たちに、
どんなお返しができるか。
そのことを、いっしょうけんめい、
考えてくれたんだよね。
明日からわたしは、ふだんの料理をがんばる。
でも、うれしい日や、くじけそうな日は、
ここに戻ってこようよ。
ふたりで生きていく。でも、
ふたりぼっちじゃない。そのことを、
みんなのいい顔といっしょに、
思い出せるはずだから。
招く場所を決めることは、愛し方を決めること。
親友が結婚する。
うれしいけど、ほんの少し、さびしかった。
だって、ふたりの間には割り込めない。
いままでのように、遊んだり、旅したり、
きっと、できなくなる。
ちょっとだけ複雑なわたしを、
彼女は、このレストランに連れてきてくれた。
ここで式を挙げようと思ってる。そう言って、
ひとつひとつ案内してくれた。
気に入った? わたしの式じゃないのに、そうたずねた。
だって、気に入ってくれたなら、いっしょに
ごはんを食べる場所が、ひとつ増えるでしょ。
ばれてたんだ、わたしの心配。さすが親友、ありがとう。
いまわたしは、ドレスの彼女に、心からの「おめでとう」を
贈りながら、もう、なつかしい場所にいるような
居心地のよさを感じはじめている。
君が、花嫁になった。私はとうとう、花嫁の父になった。
自分のやりたいようにやりなさい。それが私の子育てだった。
理解のあるお父さん。そんなふうに、私をほめる人もいた。
ほんとうは、そんなにかっこいいもんじゃない。
いそがしさを理由に、君と向き合う機会を、
いくつも削ってしまった。君のことを、
どこまでわかっているのか、不安でしかたなかった。
そのくせ、あれこれ口ばかり出して、
そっぽを向かれることを怖がっていたんだ。
けれど君は、すばらしい大人になった。
支えてくれた人たちをもてなす場所を、
選べる大人になった。
そのことが、いま、こんなに誇らしい。
君と、君の大切な人が選んだワイン。いまのうちに、
たっぷり味わっておこうと思う。たぶん私は、
もうすぐ泣く。それを、酔いのせいにしてしまいたいから。
いちばん温かい女子会は、母と娘のランチです。
あなたが高校生だった頃。
わたしはお昼のたびに、あなたと同じものを食べていた。
朝、あなたのお弁当箱に詰めた残りが、わたしのランチ。
離れているけど、同じ食事でつながっている。
そのことがうれしかった。
一度だけ、つまらないことで喧嘩して、
あなたに、お弁当を渡さなかったことがあったね。
ほんとうはつくってあった。それなのに、
つい、意地を張ってしまった。あなたが出かけたあと、
取り残されたお弁当箱を見て、思った。
食べてくれる人がいない。それが、どんなにさびしいか。
あれからもう、二十年以上。
お互いに肩の荷もだいたい降りて、わたしたちはやっと、
同じ場所で過ごすランチの時間を手に入れた。
母と娘。じゅうぶん、近い存在だと思っていたけど、
こうしていると、もっと近づけそうな気がする。
わたしが高校生だった頃。
わたしにとってのランチは、お母さんがつくるお弁当だった。
家族の誰より早起きして、お母さんが準備をしている。
それが、あたりまえだと思っていた。
でも、たった一度だけ。お弁当のなかった日がある。
お母さんと、大喧嘩した翌日のこと。
パンを買ってすませた。
涙が出そうで、友だちといっしょに食べられなかった。
わたしが毎朝、受け取っていたもの。
それはただのお弁当じゃなくて、お母さんの気持ちだったこと。
あの時、わたしははじめて気づいたのかもしれない。
自分の子育てがひと段落したいま、
わたしには、お母さんに伝えたいことがたくさんある。
だからこそ、この場所がうれしい。わたしが式を挙げて、
お母さんへの感謝で胸をつまらせたこの場所で、
何度も、お母さんと話せることがうれしい。
家族がはじまった場所は、家族が帰る場所になる。
もうすぐ、入学式だね。
幼稚園に入りたての頃。きみはママと離れるのをいやがって、
いつも泣いていた。そのきみがいま、
小学校の門をくぐる日を、わくわくしながら待っている。
きみは、どんどん大きくなる。
ときどき、ママの気持ちより速く。
きみの世界が広がるたびに、ママときみが
くっついていられる時間は、どんどん短くなっていくね。
さびしいよ。でも、ママもがんばるよ。きみと過ごす時間を、
もっともっとかけがえのないものにする方法を、
ママは知っているから。はじめて使うナイフとフォークに、
きみがいっしょうけんめいになっている、この場所。
パパとママが結婚式を挙げて、家族になった場所。
きっとママは、これから何度も、きみをここに連れてくる。
その意味に、いつかきみが気づいてくれたなら、
ママは、ほんとうにうれしい。
ひらまつは、その一軒一軒が、
もうひとつの「わが家」です。
東京、広尾の一角。
のちに、日本人オーナーシェフとして
ミシュランで初の一ツ星を獲得する平松宏之が、
夫婦で開いた、24席のフランス料理店。
それが、ひらまつのはじまりでした。
以来、30年あまり。
北海道から、九州まで。そして、海を越えてパリへ。
その土地の食材にこだわりながら、
地域に愛されるレストランをつぎつぎに生み出してきました。
そのすべてに共通する、大切なこと。それは、お客様と、
まるで家族のようなつながりを築ける場所であること。
料理はもちろん、内装や調度品にもこだわり、
スタッフの一人ひとりがおもてなしに心を砕くことで、
何度でも帰ってきたくなる、もうひとつの「わが家」へ。
そのことを通じて、もっともっとたくさんの人生に
寄り添いたい。温かく支えたい。
そんなふうに願いながら、わたしたちは、
あなたとの出会いを心待ちにしています。
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